※編者コメント: 現行の「医薬分業」は有効な働きをしていないようです。薬剤師は「医師が処方した薬を患者に渡す」ことが主体で、「薬の副作用」や「複数の薬の飲み合わせによ る相互作用のチェック」という薬剤師本来の役目を充分果たせない状況のようです。
| @ | 薬剤師は、医師の処方に意見を言えない!? |
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| A | 薬剤師は、薬の副作用を患者に伝えられない言えない!? |
| B | 医薬分業を積極的に利用する動きも出てきた |
@薬剤師は、医師の処方に意見を言えない!?
一病院で1人の患者に30種類以上を処方している!
★東京都内のある調剤薬局に2週間に1度、小太りで赤ら顔の中年男性が薬をもらいにやってくる。4人の薬剤師は、男性の姿を見かけると「今日は大変だぞ」とささやきあう。
★男性は大病院の内科、皮膚科、耳鼻科、整形外科にかかり、それぞれの診療科から出された処方せんの薬は30種類を超す。
★糖尿病薬、血圧を下げる薬、抗アレルギー剤……。薬局総がかりの作業になる。
★2年前、男性が初めて訪れた際、あまりの多さに、薬剤師は病院側に電話で問い合わせた。返事は「これでいい。以前から、これぐらい出しているから」。
多くの薬は、臓器への負担が心配
★「予測不能の副作用が出てくる可能性がある。それに肝臓や腎臓への負担が大きいはずなのに…」。薬剤師は不安を感じながらも、毎回、大量の薬を抱えて薬局を後にする男性をいまも見送り続ける。
A薬剤師は、薬の副作用を患者に伝えられない!?
医薬分業の正しい目的は
★医薬分業の目的のひとつは、医師の処方ミスや、薬の副作用、複数の薬の飲み合わせによる相互作用などのチェックを、薬の専門家である薬剤師が受け持ち、薬害を防ぐことにある。
★ところが医薬分業に不可欠な医師と薬剤師の連携や対話が機能していないことを示すトラブルが、医薬分業の先進地とされる長野県上田市で起きた。
薬剤師が患者に薬の副作用情報を示すと問題が発生
★今年4月の薬剤師法改正で、薬剤師に薬の情報提供が義務づけられた。薬剤師側が副作用などを記した文書を患者に渡したところ、一部の患者が「危ない薬は使えない」と医帥に訴えたことが発端だ。
★市医師会長が「医師の診療に介入しようとしている。処方せんの発行停止も考えざるをえない」と発言したのを受けて、こんな会話がかわされた。
医師会側の意見で、薬剤市側は全面敗北。
★しかし7月、上田薬剤師会の役員は総辞職した。医薬分業の先進地でさえ、医師会長の一声に薬剤師会側が、「全面降伏」する事態は、医師と薬剤師との関係を象徴している。
B医薬分業を積極的に利用する動きも出てきた
苦い副作用の経験から、医薬分業を決意
★石川県辰口町の小児科医、吉田均さん(49)は、今年4月「医薬分業のすすめ」と題したインターネットのホームページ
を開いた。「医薬分業こそ安心医療の第一歩」と強調している。
★吉田さんには苦い経験がある。開業して間もない6年前、患者の中学生に調剤ミスで抗てんかん剤を所定の1.5倍の量
を包んで出し、眠気やふらつきの副作用を与えてしまったのだ。苦い経験をきっかけに吉田さんは、医薬分業を目指す。
★地域の薬剤師会と勉強会を重ねた。患者からアンケートもとり、吉田さん自ら分業のメリットを説明。2年前から医薬分業に踏み切った。吉田さんは、薬局の薬剤師に積極的に副作用の説明をしてもらうことにした。
医師自身が薬の副作用を認識し始めた
★自分が処方する薬の副作用は、患者にも知らされる、という意識は、次第に吉田さんの薬の処方を変えた。
★発熱時に解熱剤は極力、使わないようにした。解熱剤には腎障害や貧血などの副作用がある。危険性をおしてまで使う理由が見つからない。
★自分が処方する薬の副作用は、患者にも知らされる、という意識は、次第に吉田さんの薬の処方を変えた。
★発熱時に解熱剤は極力、使わないようにした。解熱剤には腎障害や貧血などの副作用がある。危険性をおしてまで使う理由が見つからない。
薬の処方量減ったが、患者数は増えた
★この5月、地域でおたふく風邪が流行した。以前だと念のため抗生物質を処方していたが、自然治癒を重視してやめた。
★結果として薬の処方量は、分業を始める前より減った。そんな吉田さんの治療・処方方針が口コミで地域に広がり、医薬分業前より患者も増えている。
医者も人間。ノーミスではありません
★日本の分業率は26%。吉田さんのような分業組はまだ少数派だ。
★ホームページに対する医師の反響も少ないが、吉田さんは今後も発信を続けるつもりだ。
★「医者も人間です。ノーミスというわけにはなかなかいきません。ミスを減らすのにはやはり薬の専門家のチェックが重要です」。